奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:ツ ヅ

語彙数:161

1.ツぃブル(名詞)〈1〉坊主刈りなどで、丸い、いい形をした頭。主として大人について言う。(×cburuが禿げている、とは言わない。)(×魚、虫の頭は(類)xamaci)(類)xamaci〈2〉改葬(葬って7年以上のち)のとき、髪の毛がなくなってきれいになっている頭蓋骨。(類)cjuNcburu一種の婉曲表現。〈3〉[罵]頭に対する悪口。〈4〉ユウガオの実。[植物]の部参照。
2.ツぃラ(名詞)顔。(人、獣などの。虫、ヘビ、鳥、魚は、頭部全体をxamaciと言う。)(×ものの《表面》は(類)w《表情》《顔付》は、〜zra と言うほか、〜m cka'uri《〜の目付きをする(〜目を 使う)》、moxega'oなどの表現を以てする。「顔を立てる」「顔をつぶす」というように《面目、体面》の意味には使わない。)ほほ。(《顔》と区別して《ほほ》を特に表わす単語は無い。)(類)xa'o、omoe、xamaci、cracki、biNa;nonozra(なおnonohadaを比較せよ。)
3.ツぃラツぃキ(名詞)顔付き。人相。不快感を与えるものに言う。一時的な表情ではなくて、固定したもの。(類)cra、〜zra.
4.ツぃランこ(名詞)顔の皮膚。痛んだり、突っ張ったり、むけたりして、特に皮膚の存在を感じるときに言う。×体についたままの、血色や、きめが注意されるのは(類)hada
5.ツぃリムぃ(名詞)目尻の吊上がった目。大島の人には少ない。'jamaocju《本土の人》の特徴という感じがややする。
6.ツぃズぃ(名詞)つば。つばき。(口中にたまるもの。はき捨てるもの。)[つばは、いろいろな占いや、まじない、きよめ、などの働きをする。転んで腫れたりしたところには、つばをつけて揉むとよいとする。しびれが切れたときは、わらしべにつばをつけて額につけると治ると言う。大小便をするときにも済んだあとで、つばを吐く。喧嘩をするときには、相手の顔に向かってつばを吐く。星が飛ぶのを見たときには、その星に向かってつばを吐く。ma'jonamuN《人を迷わすもの》を見たときには、眉につばをつける。ものを失くしたときには、つばで占いをする((類)czura na'i)、等々。]
7.ツぃギバ(名詞)継ぎ歯。
8.ツぃズぃウラナい(名詞)つばでする占い。[家の中で物が失くなったとき、例文のごときやり方で占いをした。](類)cz
9.ツぃキヌムン(名詞)[隠用語]月のもの。月経。cki'jaku、duu'juguri等の異称がある。動詞はari、urruriをとる。[月経中の身は不浄とされた。神罰を恐れて神前にも出ず、病気と称して寝ているものだと母に教えられた。汚れた衣類は、日の当たる所に干してはならなかった。長田は母から初めに何の説明や手当ての指導もしてもらえず、月経帯は自分で工夫して作った。みじめな思い出が多い。]
10.ツキヤク(名詞)月経。長田は《月毎の厄》の意で、重荷と感じていた。動詞はariをとる。ckinumuN、buu'jugurとも言う。
11.ツぃムぃ(名詞)爪(人、獣、鳥などの。糸車などの道具の)。(ウマの)ひづめ。カニの鋏と左右4本ずつ生えている足。(鋏は特にo'ja zm《親爪》と言う。)[爪を切ったときは、あとでまじないとして、わらしべを同じ鋏でまず7回、次に5回、次に3回(めでたい数)と、切って捨てる。また、爪は夜切るのはいけないとされる。死人の爪は夜切るならわしがあるので、忌む。切った爪を火にくべてはいけない。もしそうしたら、でこぼこした爪が出る、という。]
12.ツぃムぃンくス(名詞)爪垢。
13.ツぃムぃンサキ(名詞)(手の)爪の先。(足の)爪先。(類)cm
14.ツぃブシ(名詞)ひざ。皿を含むひざがしらの部分。×子どもを抱いたり、物をのせたりする、ひざがしらからももへかけての範囲は(類)hiza
15.ツぃブシ ヌ サラックヮ(連語)ひざがしらの皿状の骨。膝蓋骨。ひざの皿。
16.ツぃカンブぃー(名詞)握り屁。手で屁をつかむまねをして、相手に匂をかがせるふりをする。(子どもがふざけて)。
17.ツぃガ(名詞)関節。
18.ツぃガツぃガ(名詞)節節。体の方方の関節。
19.ツぃキ ヌ ムン ヌ とマリ(連語)月経が止まること(体の衰弱、心痛などで)。名瀬に産婦人科医院が出来たのは昭和9年のことで、他の村には現在でもまだない。大正の初め、恩勝の人で、月経が止まってどんどんやせ細り、ついに死亡した人を長田は知っているが、今でいえば何という病気だったのだろうか。
20.ツぃルギ(名詞)傷跡(やけど、潰瘍などが治って 跡がひきつれになっている状態)。(類)biNa
21.ツぃナキュービ(名詞)藁縄の帯紐。一般の人は労働するとき、布の代わりに藁縄を帯代わりに用いた。長田の記憶では終戦ごろまでは使われていたと思う。(類)kjuubi
22.ツぃルサナギ(名詞)越中褌。白木綿を用い前垂れがついている。前垂れの下端は裁ち目のまま。沖縄では女も越中褌をうしろ前のつけ方でつけるという。(sanagiという形は、sazi、sadなどと同じく、一種の布を意味する、と故柳田国男氏は説かれた。)(類)sitaobi
23.ツぃツぃスデぃ(名詞)筒袖。明治以後の普段着の袖として一般的なもの。
24.ツマ(名詞)褄先。以前は単衣、袷共に褄先に丸みをつけず、3つ折りにして縫った。
25.ツぃクレムン(名詞)つくろい物。[衣料も質素な生活であったから、つくろい物は多かった。(類)ckura'uri]
26.ツぃケぃヒモ(名詞)付け紐。大島では本来幼児の着物でも付け紐は付けなかったが、明治30年以降上層の家で本土を真似て子どもの着物につけるようになった。
27.ツぃブリ(名詞)おはしょり。明治30年ごろ入って来た本土風の女の着物の着方で、上層の人の間で流行した。長田の母もこの着方をしていたが、一般には当時膝下丈または対丈の着物を着る人が多かった。現在でも村落部の老女の中には、おはしょり を しない人がいる。(類)sitazime、ag
28.ツぃアラキ(名詞)尻はしょり。上層の人が旅をするときなど、男女共に尻はしょりした。男は褌を見せ、女は赤い腰巻などを尻はしょりの下に出して、名瀬などへ出かけていた。一般の人は通常膝までの短い着物を着ているので、尻をはしょる必要が無かった。
29.ツぃンブガサ(名詞)先のつぼんだ笠。イグサで編んである。農作業のときなどに使ったと思われるが、はっきりしたことは解らない。(類)xaburigasa
30.ツぃと(名詞)たぼ。

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