奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:ヌ

語彙数:108

1.ヌぃードゥルぃガマチ(名詞)猫毛の腰の無い頭髪。地が薄くてはげやすく、以前の髪形を結うにはよくないとされた。
2.ヌブグチ(名詞)出っ歯で突出た口。
3.ヌゲぃバ(名詞)抜けた歯。
4.ヌブバ(名詞)出っ歯。
5.ヌデぃ(名詞)のど(人、動物などの)。咽頭、喉頭、食道の上部を含む。外から見て頸の前側も言う。(類)kubi 「いいのど」「のどを聞かせる」など、比喩的に《歌う声》の意に使うことはない。(類)xu'i
6.ヌデぃンツぃル(名詞)のどびこ。(声帯をさすか?)
7.ヌぃキ(名詞)いびき。〜sjuriで《いびきを かく(する)》
8.ヌデぃンガブ(名詞)のどぼとけ。《のどの塊り》の意。
9.ヌぃアスぃ(名詞)寝汗。
10.ヌぃ ツぃ(名詞)熱(体の、物を温める)。(×〜をあげる、〜がさめる、(仕事に)〜がない、などのいい方はしない。)下熱剤には、バショウの芯を煎じて用いる。
11.ヌクタムぃルリ(動詞)温める(体を、衣服を、部屋を)。×料理、飲みものなどは(類)acrasuri
12.ヌクタマルリ(動詞)温まる(体、手足が)。
13.ヌぃヤキ(名詞)灸。'jajuの新しい言い方。〜sjuriで《灸をすえる》
14.ヌリシギン(名詞)糊のついた着物。ソテツの実(nariという)の澱粉(siN)で作った固い糊をつけて、着物の肩、袖山に折りめをつけ、、ぴんと張らせた。一般から上層まで、糊つけはみなよくした。(ただし黒地のものは、糊が白く浮くので、しなかった。)
15.ヌぃリハダギン(名詞)光沢のある着物。着物が仕立て上がってから、砧で打った上、更にタカラガイでこすってぴかぴか光らせたもの。joogiN《礼服》などに用いられた。
16.ヌいムン(名詞)縫いもの。衣服を縫うこと。(類)sa'ihoo
17.ヌいムンシャ(名詞)縫いものの上手な人。
18.ヌいかた(名詞)縫い方。普通の《縫う》動作の、上手・下手、遅速などを問題にする以外に、《縫う》技術の種類に、gomanu'i、avanu'i、'joganu'i magarinu'i があり、《縫う》のとは少し異なる技術に、xagarinu’i、huknu'i、cidorigaxeなどがある。(各項参照。)
19.ヌいメぇ(名詞)縫い目。《目》はmだが、《縫い目》の場合はmeとなっている。
20.ヌいソ(名詞)縫い糸。以前は大和浜に糸を売る店は無く、自分で諸縒りに縒って使っていた。明治半ば以後店は出来たが、初めはxana《綛》にしてしか売って居らず、大分あとで、糸巻に巻いたのを売るようになった。
21.ヌいくミ(名詞)縫い込み。以前は縫い込みをしなかったが、現今は本土と同じ寸法の取り方で、仕立てる。
22.ヌいジャスリ(動詞)縫い込みの分の巾を出す。
23.ヌいけぇースリ(動詞)縫い返す。仕立て直す。(古くなったり、体に合わなくなったりした着物などを。)
24.ヌいバリ(名詞)縫い針。長田の母の時代のは長針だけで、手のひらに布を当てて縫っていた。(類)hari
25.ヌリ(名詞)糊。種類とその使用法は次のようである。<1>suxunuri《飯粒を板でつぶして作る糊》障子、屏風、額を張るとき、男袴の腰板張り、手芸用。<2>xumnuri《残飯をnurixusiboQkoroで揉み出して作った糊》普段用の白地の着物につける。<3>narinusiNnuri《ソテツの実の澱粉から作った糊》白地の着物につける。<4>honorinuri《フノリ糊》黒地の着物、絹物などにつける<5>xaakurinuri《カタクリで作った糊》白地、黒地両用になるが、絹物には、つっぱるので不向き。
26.ヌリツぃケぃルリ(動詞)(洗った着物に)糊をつける。nurixusiboQkoroに糊(残飯、ソテツの澱粉その他。nuri参照)を入れ、袋を揉みながら、着物に叩きつけて行く。
27.ヌリダチ(名詞)着物の糊のつけ加減を言う語。木綿の着物には、単衣、袷共に固く糊をつけ、肩、袖山などをぴんと張らせた。(類)nuri
28.ヌグリ(動詞)脱ぐ(着物、袴、ももひき、履きもの、足袋、笠 などを)。(×sazi、手拭い、腹掛けなどは、(類)ururi ×ふとんは(類)hazruri)(対)kiruri、haxuri、kumuri、xabururi下巻参照
29.ヌキバシャ(名詞)繊維を取るバショウの、外側から4番めの皮。また、そこから得る繊維。織物のnuki≪緯糸≫に用いる。1斤に対する米の交換高は6升。xasbasja[次項]より粗いので、縒りをかけずに用いていることが、古いbasjagiNをほどいて調べて解った。(類)basja、niribasja、xasbasja
30.ヌイブリ(名詞)(カイコ)の休眠。休眠することで脱皮して大きくなる。休眠からさめたときのカイコの食欲は旺盛で、クワを枝のまま置くと、大雨が降っているような音を立てての食べっぷりは、物すごい。

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