奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:ホ ボ ポ

語彙数:74

1.ホデルリ(動詞)ものが育つ過程で、横幅や丈など、なりが大きくなる。(人の場合は)体が発育する。(類)sodauri
2.ホーソー(名詞)天然痘。種痘が行われるようになるまでこの病気は悪神のたたりと思われていた。
3.ホーシャ(名詞)まじないをする人。昔はほとんどの病気をまじないや灸で治した。まじないはhoosja、'joa、または古老に頼んで唱えてもらった。長田の幼少のころの古老はほとんどの病気治療のためのまじないを知っていた。
4.ボたン(名詞)ボタン。
5.ボーオクミ(名詞)棒衽。'jamaoxoNneに同じだが、女学校の裁縫の時間に本土語でこうよんだ。(類)xoNne、'jamaoxoNne
6.ホガサ(名詞)イグサで編んだ笠。詳しいことは不明。(類)xaburigasa
7.ボたんマゲぇ(名詞)女の髪形の1つ。明治半ば以後本土から入って来た。髪を1つにまつとめ、元結いでしばり、カタツムリの殻のようにくるくると巻く。本土から入った髪形なので、ハイカラな結い方とされていたが、束髪ほどはやらなかった。(類)xamaci'ju'I
8.ホンたクビ(名詞)本だたみ。(類)sudakubi
9.ホンシェル(名詞)純毛のセル。春秋の合着。今のウールより薄手で縒りがあまい。経糸、緯糸共に梳毛糸の片縒りで平織。〓織は厚地になる。(類)sjeru
10.ホヤ(名詞)綜絖。あぜ。機にかけた千巻きからきちんと揃って出ている経糸の流れを上下に分けて緯糸の通る道を作る、機の一部分、あるいは機具。機の種類によって構造や材料が異なる。綜絖の数や経糸の通し方によって織り目がいろいろに変わる。いざり機の場合、大島では糸を使って1並びの綜絖を作った。腰をゆるめ、足で紐を引くと綜絖が上に上がり、腰をそらし、足をゆるめると、綜絖が下に下がる。こうしてあぜを取りその中に杼を通す。浮織は、経糸に糸を下からかけ、踏み落として、上に花を織り出す。大島紬の高機の綜絖も、以前は木綿、戦後はナイロンの糸製で、糸を穴に通し固定させておいて経糸を通す。現今の本土では金属製のものがあり、針金で作った細い棒(綜絖子)の上下の穴は枠の中の横棒に通し、真中の穴に経糸を通すという構造で、穴の大きさも位置も固定しているので、従来のものに比べて綜絖通しが容易になったものだが、大島ではまだ使っていない。長田はこれで紬や花織りなどを織った。いざり機の糸で綜絖を作る過程をho'jauri、高機等の綜絖に経糸を通す過程をho'janukiという。(各項参照。)
11.ホヤヌキ(名詞)(高機や力織機などの)綜絖に経糸を通すこと。高機では平織りを織るのに2枚の綜絖を必要とする。大島紬の高機では、以前は木綿製の、今はナイロン製の糸の綜絖を用いる。綜絖には上糸と下糸とがあり、下糸を上に持上げ輪を作り、上糸の輪と交わったところに経糸を通して穴を固定させる。こうしないと、踏み木を踏むと、綜絖の穴が大きくなってしまって、経糸の綾がとれなくなる。(類)ho'ja、ho'jauri
12.ホヤとゥリ(名詞)(いざり機の)綜絖作り。特に綜絖の器具が付属しているのではなく、糸を操作して作りながら、綜絖通しまでする。小竹を割って1.5寸くらいの木切れを割れ目の先に挟み、経糸のあぜ(上下に分けてあるもの)どおりに経糸を1本おきに糸ですくって行って固定させ、綜絖にする。(類)ho'ja、ho'januki(nagabaaの綜絖作り)
13.ボージマ(名詞)棒縞。縦縞の一種。太めの縞目が等間隔に並ぶ。
14.ボーズぃグル(名詞)坊主頭(軍人、子どもなどがバリカンで刈ったり剃ったりした頭)。
15.ボうリ(動詞)xamuri の尊敬体。misjoruriより程度が軽い。良家の婦人なら、自分の子どもを含めて子ども一般に、男子なら他家の子どもに対して、また奉公人が主家の子どもに用いる。上がる。(類)xamuri、misjoruri
16.ボいムン(名詞)xamimuN の軽い尊敬体。使い方はbo'uri を見よ。
17.ホリムン(名詞)残りもの。食べ残し。飯やおかずにいう。(類)osabore
18.ホロフキ(名詞)ふろふき。野菜料理の1つ。大島ではカブのふろふきをする。カブを丸のまま十字に切れ目を入れ、かつお節をたっぷり入れて醤油で味つけする。味噌仕立てにはしない。長田の父の好物でよく作ったが、長田は幼いころはカブは臭くて好きではなかった。
19.ホゲぇワた(名詞)大腸。husuboQkoroやkusu'waaより多少品の良いことば。hogeは《開いた》の意。《この項[人体]の部より》
20.ホヤホヤ(名詞)卵料理の1つ。茶碗蒸しの、具がなくて直火にかけるようなもの。鍋に卵と出し汁を混ぜたものを入れ、とろ火にかけ、卵にふんわり火が通ったらおろす。手も、時間もかからず出来る。
21.ボーズぃバリャ(名詞)台木の上に立つ柱。すなわち高倉の高床の上の小屋組みの柱で、高さ4、5尺の細いもの。正方形に近い長方形をなす骨組みとなる。4角の他に、間に、倉の大きさによって1本、2本と柱の数はふえる。本桁と組み合わせ、平さす、向かいさすと固定しあう。(類)kurabarja
22.ホンモン(名詞)表門。門柱を備えた出入口。以前は上層の家の門は冠木門を構えていたようであるが次第になくなり、明治以後は門柱だけの家がほとんどだった。(対)uramoN
23.ホンモンフぇ(名詞)表門の位置の取り方。門を設ける方、すなわち屋敷の前面を、劫、病、離、官、財、きぎ、吉、かい、の8つに分け、離、官、財の間を開ける。[志岐乙彦氏談]太家の表門もこのきまりに従っていた。
24.ホギリ(名詞)鋸。大工道具の1つ。歯の細かいもの、粗いもの、大きいもの、小さいものなど種々ある。〜hikjuriで《〜で ひく。》
25.ホロ(名詞)風呂。一般の家には風呂はなく、風呂屋へ行くのが普通だった。
26.ホちゃ(名詞)庖丁。菜切り庖丁、刺身庖丁などの区別はなく、鉄製の出刃庖丁を使っていた。長田の母は名瀬の人なのでhosjaといっていた。
27.ボーズぃナブぃ(名詞)底が丸く、深い鍋。直径7、8寸の半球形で、伏せると坊主頭に似ているのでこの名があるのだろう。いろりの中央のかまどにすえて、蒸器をのせて穀類を蒸し、いもを煮、'warimuci《団子に似た餅の一種》を作るなど、昔から多く使われてきた。半球形の、わら製のxamahutaと呼ぶふたを用いる。持ち手はなく、持ち運びにはnabcxaN《鍋つかみ》を使う。
28.ホーキ(名詞)ほうき。シュロのものを第1とし、ビロウ、ササ、コダケ、わらしべ、コウリャンなどで作ったものがある。xobabooki、cgubookiというように材料の名を冠していう。シュロのほうきは柄が長くて掃きやすかったが、その他のものは柄が短く使いにくかった。葬式の時、出棺後はただちにほうきで掃き出す習慣で、逆に旅に出たり、外出したりするときにはすぐ掃き出してはいけないとされる。〜si hooxuri.《〜で 掃く。》
29.ホゾ(名詞)巾着型の小物を入れる袋。上層の男が広袖の着物を着て外出する時、お金やたばこを入れて帯につけた。大きさは札入れよりやや大きめで、毛織物や中国産の上等の布で出来ていた。長田の祖父の時代までで、父の時には紙入れに変わっていた。
30.ホゾックヮ(名詞)hozo《小物入れ》より少し大きめの巾着型の手提げ袋。以前男の持ち物だったhozoに対しこれは女の持ち物で、布で作り身のまわりの小物を入れて携行した。(類)sag

[001] [002] [003]

管理者へメール ホーム 見出し語検索 標準語五十音別索引 方言五十音別索引 カテゴリー別索引 品詞別索引 ひとつ前に戻る ヘルプ