奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:ミ

語彙数:139

1.ミシゲぇツぃブル(名詞)後頭部の平たい骨格の頭。赤ん坊について主として言う。《おしゃもじ頭》の意。極端なものは、よく言われない。hiragonokuとも言う。
2.ミン(名詞)耳(人、動物の、布の)。壺、かめ、ru《背負いかご》などの、持運びの便のため口の両側についている小さい突起も言う。[耳全体が大きいと、長寿であるという。
3.ミンくス(名詞)耳垢。耳くそ。(類)―kusu
4.ミンジャヌぃ(名詞)耳だれ。
5.ミンたブラ(名詞)耳たぶ。[耳たぶがふくらんでいると、幸福になると言う。][熱いものに触れたとき、触れた指先で直ちに耳たぶをつまむ。]
6.ミンヌムぃー(名詞)耳の穴。
7.ミンヌクヮ(名詞)耳の奥にある、聴覚を司ると思われるもの。鼓膜に当たる。悪くなるとじんじんする。
8.ミンこ(名詞)耳の聞こえないもの、つんぼ。×一時的に聞こえないものは、(類)miNkuzirjaxoについては、(類)mQko《めくら》
9.ミンクジリャ(名詞)耳がつまって、あるいは故障して、一時的につんぼになったもの。×本当のつんぼは、(類)miNxo
10.ミンブリ(名詞)聞くのも嫌なこと。聞きたくもないこと。
11.ミゾクチ(名詞)みつくち。兎唇。
12.ミャー(名詞)子どものhiのことで、おどけていう。形が貝に似ているので、言う。
13.ミャク(名詞)脈(手、あし、こめかみのあたり等で感じられるもの)。脈どころ。長田の父は鉱脈をxoomjakuと言っていた。《水脈》、《山脈》にはmjakuは使わなかった。(類)oosz
14.ミャク(名詞)脈(体の、金鉱などの)。(×物事の見込みについて、〜があるという言い方はしない。)
15.ミンボッコロ(名詞)耳下腺炎。耳の下が袋のように腫れるのでその名がある。
16.ミシュ(名詞)お召しもの。(使用人から主人へ、上層の家で妻から夫へなど、目下から目上に対して用いる。)kiNの敬語。
17.ミーギン(名詞)新しい着物。仕立ておろしの着物にも、あまり着ていない。(仕立てたのは前だが)着物にも言う。(対)hurugiN
18.ミヤここシマキ(名詞)都腰巻。大正時代本土から入ってきた。大島では高級なもので、一般には用いられなかった。夏はレース地、冬は毛糸編みのもの。
19.ミョー(名詞)蓑。雨の日の外出、戸外での労働に着用した。'waramjoo≪藁で作った蓑≫と、cgumjoo≪シュロで作った蓑≫の2種がある。両者に使用上の区別は無いが、藁蓑は藁が豊富のなので手軽に作れる反面、比較的弱く、シュロ蓑は丈夫ではあるが、体になじみにくい。各自が自分用のものを持っているわけではなく、2、3枚を家族が兼用で使った。
20.ミンツぃキっワンとネ(名詞)持手つきブタの飼料入れ。絣の柄の1つ。明治ごろ琉球から入ったと思われる柄。
21.ミショルリ(動詞)xamuri(2)の尊敬体。召し上がる。(類)xamuri、bouri
22.ミショリムン(名詞)xamimuNの尊敬体。召し上がりもの。
23.ミス(名詞)味噌。味噌汁、ブタ肉料理の味つけ、各種味噌漬、茶請けなど用途が広く、大島の食生活になくてはならないもの。a《主原料》とnuki《副原料》とを合わせ、misucki《味噌造り》を行う。aに何を使うかによってxummisu《米味噌》、mugimisu《ムギ味噌》、narimisu《ソテツの実の味噌》などの名がある。味噌そのものを賞味するnammisu(茶請けにするのでja'oxemisuとも)には、そのままのnamamisuの他、合わせる材料によって種々の名がある。nammisuの項参照。これほどの必需品だが、自家で味噌を造る経済力のある家は多くはない。造れない家では、味噌を借り、借り賃を労働力で返済したりする。
24.ミスツぃキ(名詞)味噌を造ること。その作業。前もって玄米などを蒸してねかせて造った麹をa《主原料》とし、それにnuki《副原料》のダイズ、サツマイモなどに塩を加えて混ぜ、臼で搗き、つぼに入れておく。a、nukiあわせて4升に対して、塩ははっきり5合入れる。a、nukiに何を用いるかによってさまざまな用途に合う、いろいろな品質の味噌が出来る。この作業は、親類の使用人を借り出したり、早朝から1日かかりで行う大がかりなものであった。[巳の日、卯の日、主人のusibi《生まれた年の干支と同じ干支の日》は忌んで行わない。作業が終わるとmisucki'jo'we《味噌造りの祝い》を行う。
25.ミスツぃキヨウぇ(名詞)味噌を造ったときの祝い。古い味噌に、出来たばかりのmiimisu《新味噌》を少し混ぜて、かつお節や、焼魚をむしったもの、ブタ肉を焼いたものなどにまぶして、味噌造りに加わった人々に茶請けとして配る。
26.ミーミス(名詞)新しい、出来て1ヶ月ほどたった味噌。古い味噌に比べて消費され易いので、例文のようなことが言われる。
27.ミスツぃケぃ(名詞)味噌漬。大島では種々のものを味噌に漬けて蓄える。塩漬よりも美味で好まれる。生の、あるいは干した魚、煮たブタの肝臓、貝、xobosjum《モンゴウイカ》、種々の野菜などを味噌に漬ける。味噌に漬けると固い肉でも柔らかくなってうまい。ふだんからよい味噌漬を蓄えて不意の来客のもてなしに当てるのが主婦の心掛けの1つとされた。(類)nammisu
28.ミスツぃケぃツぃケぃムン(名詞)味噌に漬けた漬物。漬物をするには、味噌を作るとき同時に漬け込む。しばらく時がたってからだと、味噌をいためる恐れがある。種類は、ダイコン、カブ、タカナ、コンブなど。コンブは蒸してくるくる巻き、壺の下の方に入れておくと、味噌の汁が下のコンブにしみてうまくなる。カブは灰で水気を取ってから漬け、ダイコンは壺のあちこちに入れておくと、真中のべっこう色に、底の方のは黒っぽくなっていた。大島は気温が高いので、糠漬、たくあん漬は出来ない。
29.ミツぃ(名詞)蜜(植物の。×蜜蜂は(類)hacimic)
30.ミリン(名詞)みりん。焼酎に麹を加えて1か月ばかりおいてからその上澄みをとって作る。これは自家製の少量の作り方である。正月の3献に使用する。

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