奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:モ

語彙数:62

1.モちゃハ(名詞)髪につけるブタの脂とふけと混ざってねちねとなったもの。頭の地肌や長い髪の毛にくっつく。(類)ha、irixi、hwgoro
2.モちゃハガマチ(名詞)脂とふけでかたまった頭髪。[大島ではあまり髪を洗わない習慣であった。長田の母などは半年に1度くらいしか洗わなかった。大抵の人の頭髪が臭いので、臭いということを口にしても互いに恥じなかった。シラミもつきもので、シラミのついているのは当たり前のように思っていた。]
3.モけぇガお(名詞)人に面と向かっているときの表情。
4.モけぇズぃラ(名詞)顔の他に胸なども含む、その人間の正面。×方向の正面は(類)mee
5.モナド(名詞)[0.0.duu(p123)の次に排列される。]体が空いていること。(すなわち子どもを抱いていたり、荷物を持っていたりしていない状態。monaは《からっぽ》.doはduで《からだ》。monadoではない、手の塞がった状態の方が女の人にとって普通であった。)
6.モモ(名詞)腰の下からひざまでの脚の部分。もも。
7.モモたブラ(名詞)主として女のふくよかなももの内側の部分。太もも。aburaはmariabura《尻べた、臀部》、miNabura《耳たぶ》など、肉のふくよかなところ。
8.モけぇズヌぃ(名詞)すねの前面。むこうずね。打つと痛いところ。(類)sn
9.モーリ シュリ(動詞)simjuriの尊敬体。亡くなられる。ふつう程度の敬語で、たとえば長田が自家の子守り女の親の死について、遺族に向かっていうときには、身分が下でも、年上の人のことであるからこの語を用いる。身分も年も上の人について叙述するときには、moori sjuriといい、関係者に対してはもっと敬意を払ったimoraN naruriを用いる。(類)simjuri、'uraN naruri
10.モモザシ(名詞)婦人病の一種。腰から腿にかけてさし込むような痛みを伴うので、この名が付けられたと思われるが、医学上の病名はわからない。
11.モかシギン(名詞)年代の経った古い着物。(類)hurugiN
12.モンペぇ(名詞)もんぺ。大島ではもんぺは知られず、太平洋戦争以降初めて用いるようになった。
13.モモヒキ(名詞)ももひき。紺色木綿地のものを、船乗りが荷おろしのときにはいているのを、まれに見た。
14.モかシチュ ヌ シャク(連語)昔の人の尺度、寸法の計り方。以前は物指しが無かったので、体の部分の長さを規準にした。iQsuN《1寸》(人さし指を曲げて、第1関節と第2関節の間の長さ)、sisuN《4寸》(親指と人さし指を伸ばした長さ)、gosuN《5寸》(親指と中指を伸ばした長さ)、cjuhiru《1尋》(両手を広げ、左右の指先から指先までの長さ)、mimaa《1間》(3歩分の長さ)(各項参照)
15.モノサシ(名詞)ものさし。明治の初め頃までは、指などで長さを計っており、学校の裁縫でものさしを使うようになった。(類)moxasicju nu sjaku
16.モデックヮ(名詞)もく糸。2色の違った糸を寄り合わせたもの。modeは動詞moderuri《ねじる》から来ている。(類)'jurixehe
17.モたズムぃ(名詞)dorozumに同じ。近年は手間がかかるし織りにくくもあるので泥染めはあまりやらなくなった。泥染めの製品は、古代大島と名付けられて、高価な商品となっている。
18.モちゃモちゃ (シュリ)(副詞)にちゃにちゃする(mojaha《頭髪の脂っぽい汚れ》黒砂糖が溶けかかったもの、ひどく汚れている床のべたつきなど)。
19.モナちャ(名詞)から茶、すなわち茶請けのない茶。(類)ja
20.モドシ・モドスリ(動詞)もどす(食べた物を)。
21.モン(名詞)門(大きな構えの家の。ふつうの家の垣根などの出入口は(類)zjooguci)。(類)hoNmoN、uramoN
22.モノキ(名詞)ooguraの別称。太家ではこの呼び方を用いていた。他家ではooguraと言うので、子ども心にもその違いを気にしていた。
23.モけぇザシ(名詞)棟さす。さすの一種。棟木の両端から棟木を受けて両側の桁に向かい合わせに差し込んである2本の材。これとhirazasi《平さす》で棟木を支える。(類)mung
24.モかシドーグ(名詞)昔の道具。古いもので価値があるとされ、特に大切にしておいたのを主にいう。太家では天保生まれの曽祖母は、湯呑みのふた、こわれた茶碗などを紙に包んで大切に古箪笥にしまっていた。物のない時代には、こんなこわれ物でも大事な役をつとめたものと思われる。今残っていたら、ずいぶん貴重な扱いを受けると思われる道具が、父の時代に2束3文で整理されてしまったのは残念である。(類)hurudoogu、(対)miidoogu
25.モッコ(名詞)もっこ。直径1.5寸くらいの竹(2年以上のもの)を2本並べて縦6尺、横3尺の縄むしろを渡す。そこに土を盛って、肩か腰まで持ち上げて運ぶ。
26.モけぇヤク(名詞)前厄。usinu'jo'weの前年。ao'jakuと共に厄があるとして、忌み慎んだ。(類)ao'jaku、'jakudusi
27.モけぇッチュ(名詞)迎えの役。婿方の親戚や懇意にしている人が、1組あるいは2組、花嫁を迎えに行く。(類)huriQcju
28.モレジ(名詞)貰い乳。母親がいないとか病気であるとか、乳の出が足りないとかの理由で、よく出る人から乳を貰うこと。赤ん坊は母乳で育て、牛乳などは用いず、ミルクもなかったから、この方法による他無かった。《以上[人体]の部より》
29.モーヤ(名詞)〈1〉横穴式の墓所。[本島では万屋のその場所をのみいう。](類)Wrooro〈2〉死者を慰めるため近親たちが墓前で夜会食し、徹夜で歌舞すること。[死者は49日または50日経つと、肉体が腐り、霊化するが、その間は生まれかわりのための大変な苦悩があるので、それを慰めるために近親たちが酒肴をたずさえて集まり上記のことを行うという風習。沖永良部では明治10年まで、喜界では明治中頃まで実際に行われていたが、鹿児島県庁の禁ずる所となったという。(『趣味の喜界島史』参照)本島にもこと風習がかつてはあったという。
30.モヤ ヌ こー(連語)haxa nu xoo<2>に同じ。

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