奄美方言音声データベース

方言五十音別索引:ワ

語彙数:92

1.ワハシラゲぇ(名詞)若白髪。
2.ワラブぃズぃラ(名詞)子どもっぽい顔。男なら声変わりする(女ならからだが変わる)14、5才ごろから、'warabの域を脱してnese《若者》(女ならneerab《娘》)の層に入る、(昔はnesenari'jo'we《成人式》があった。)その年頃になっても未だ子ども子どもした顔だちの者に言う。
3.ワンバ(名詞)八重歯。特にかわいいとも思わないし、悪いとも言わない。
4.ワングチ(名詞)上唇と下唇の合わせめ(口角)が炎症を起こすこと。いわゆるカラスの灸。また、あくち、口角炎、とも言う。[カラスの鳴き声をまねるとできると言う。]
5.ワた(名詞)腹(外がわも、中のはらわたも引きくるめて。人、動物、魚の)。(類)mun、'wakibara、joo、naxami
6.ワキバラ(名詞)横腹。腹の横で'wakiNsjaの下の部分。(類)'wakiNsja、xaahara
7.ワキ(名詞)〈1〉脇の下。〈2〉着物の脇の部分。〈3〉人や物のすぐ横。(類)'juxu(対)mee
8.ワキかザ(名詞)わきが。
9.ワキンシャ(名詞)脇(胴の横)
10.ワハジン (名詞)早死に。以前の大島では、幼児が夭折することが多く、それを防ぐためにいろいろの呪術が行われた。(対)nagaiki (sjuri)
11.ワたヤミ(名詞)腹痛。
12.ワングチ(名詞)口角炎。カラスの真似をするとできるといわれていた。
13.ワクシギン(名詞)仕事着。野良着。耕作、製糖その他肉体労働するときの着物。粗いバショウの布や木綿布などの単衣で、細かい縦縞柄のものが多かった。着丈は短く膝のあたりまでで、袖は筒袖、ひうちを入れ腕を自由に動かせるようにしてあった。仕事をするときは、これに縄を帯の代用にしたcnakjuubiを締め、斧や鎌をさす。冬でも、この上に袖無し羽織を着るだけで過ごしていた。
14.ワたイリバシャギン(名詞)綿のようなものが入っているバショウの着物。長田の幼時に和家の冬着に綿入れのような感触のものがあったのをおぼえている。今思うに、綿のように思えたのは、ソテツのhahama《実を包む、茶色の綿毛のようなもの》か。
15.ワラマルキュービ(名詞)cnakjuubiに同じ。民謡に出て来る。
16.ワラブぃスデぃ(名詞)子ども用の着物の袖。袖巾4寸くらいと狭い。
17.ワきャツぃムぃ(名詞)燧。すなわち袖附にゆとりを持たすために入れる菱形の布。袖附全体を縫ってから、脇の下の部分に菱形の布を縫いつける。昔の着物は振りが無かったから、これを入れないと、手の上げ下ろしが不自由になる。(類)habra'waxjacm
18.ワラブぃダチ(名詞)子ども用の裁ち方。1つ身、3つ身、4つ身を指していう。3つ身は裁ち方が難しいので、裁てる人はほとんどいなかったと思う。(類)huQcjudaci
19.ワキヌい(名詞)脇縫い。以前の仕立て方は、身八つ口をあけず、縫いつめて燧を入れていた。昭和になっても老女たちの中には、昔どおりの仕立て方をする人が多かった。縫い代は、前後どちらに折ってもかまわない。体の大柄な人でも小柄な人でも縫い込みはせずに、布巾一杯にとって縫ってある。
20.ワラジ(名詞)わらじ。山越えの旅をするときや磯に出るときなどに、わらじをはいた。昭和に入ると地下足袋が本土から入って来て、地下足袋をはいて旅をする人も出て来た。昭和28年長田が大島に帰ったときには、わらじをはいて山を越えた。(類)hakimuN
21.ワグシ(名詞)輪櫛。飾り櫛の一種。弧型のセルロイド製。明治の末か大正の初めごろからはやり出した。前髪だけ額のところまで下げている髪形では、水浴びのときなど髪が邪魔にならないよう、これで上げてとめるのにも使った。少女のもの。
22.ワた(名詞)綿。(キワタから取った木綿綿。×まゆから取ったのは(類) ma'waa)奄美で綿を作るようになったのは、バショウより新しいことである。綿が普及してからは、冬など一般の男女は単衣の上に袖無し羽織を綿入れにして着ていた。(類)mumN
23.ワたウチ(名詞)綿打ち。古くなったふとん綿などの打直しの仕事、またその職業。古綿を広げて弓なりになった竹の先で、古綿の1隅からその綿をほぐして行く作業。その、ほぐしてちぎれちぎれになっている綿を、木綿糸を縦横に網の目のようにかけて綴り合わせ、ふとんに入れていた。後年綿が自由に買えるようになっても、新しくふんわりした綿に白い木綿糸を縦横にかけ渡し、かえって綿を固くしていた。
24.ワク(名詞)糸枠。綛糸から糸を巻取る道具。昔は糸を長いまま張ってこの糸枠に巻いたが、明治の中ごろから、円形の綛かけが出来、大正ごろから縦に張るzaguriが出来て、これによって作業が簡単になった。(類)iokuri、zaguri
25.ワリジャシ(名詞)絣織物の地糸と絣糸の数を算出すること。のちにnono nu saNnjoという。
26.ワた ヌ ミとゥリ(連語)腹が一杯になる。満腹する。(類)iruhara arjooraN
27.ワた ヌ ヒルリ(連語)腹がへる。(類)'waa nu hiQkaruri (対)'waa nu miuri
28.ワた ヌ ヒッカルリ(連語)腹がへる(外から見て腹がひっこんでいると表現できるくらいひどい空腹。子どもっぽい言い方)。
29.ワハこージ(名詞)出来初めのころの若い麹。初めは白っぽく、次に黄色いkiNxooziになる。味噌のa《主原料》として最適とされる。
30.ワリムチ(名詞)もち米の粉を水でこねてまるめ、煮たり蒸したりしたもの。本土の団子に似る。もち米はたて杵でついて粉にし(これを'waruriという)、ふるいにかけ、残ったものを更について粉にする(これをnibaNburu'iという)。'warimuciの中には次のようなものがある。1、5、9の各神月にはuzkimacimuciを作る。これは団子のような形に丸めた'warimuciで、直径5cmくらいの平たい丸にまるめたものをkwamuci、小さくまるめたものをkwamuciといって、器にサカキの枝を敷いてkwamuciを盛り、その上にo'jamuciを2つのせる。これを1対月に供える。3月3日の女の節句にはsaNgwac nu sQkumuciを作る。以前はヨモギを入れたckimuciを3角形に切ったが、現今はその風習はすたれて'warimuciをゲットウ、クマタケラン、サンキライなどの葉で包んで蒸す。10月庚申の日に作るanurusimuciは1名xanNsarumuciともいう。昔のこのころ種籾をまいて餅を作った風習が残っているものか。なお行事に関係なく、ゲットウ、クマタケラン、サンキライなど広い葉2枚に包んだ'warimuciを作るが、これらを総称してxasjamuciという。(類)ckimuci、dagu

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